私は、さゆりにハッピーエンドを求めなかったんだよなぁ。

さゆりが好きになれなかった。

何より自分が1番で、お金と美が大好き…

誰でもそうだよって言ってしまえばそうかもしれないけど、

肉親を見る目にさえ冷たさを感じてしまう。

他人の外見の醜さを描写しすぎる。イジワルだ。

物語としては、花柳界の小説によくある典型的成り上がりストーリー。

だから読み始まると一気に読めます。

多分、この本は翻訳の力が凄いのだと思う。

祇園言葉に影響されちゃって、「ひゃー、今朝もえろう寒うおすなぁ」

と言いたくなっちゃう。

作者の意図としては、やっぱり主人公に感情移入するように描いたのだろうか…

映画はどう撮られているのかな?

しかも英語って!

この日本語訳の方の脚本で邦画で見たい気がする。

でも日本の花柳界をこれほど細かくアメリカ人の男性が描いたという点は

やっぱり凄いし、着物や髪型が描写されている部分はのめり込んで読みました。

マドンナも感激したというから、外国の人にはストーリーも新鮮だったのだろうね。