六月大歌舞伎
久々に歌舞伎鑑賞。三越でお弁当を買って歌舞伎座まで歩いた。
ちょうど昼の部がハネたところだった。染五郎の長男の藤間齋(いつき)君の初お目見えだったから、大入り満員だったと思う。
「この子の初舞台見たのよ」と、歌舞伎ファンは自慢のタネになるのかな・笑
廊下に長男君の写真が貼ってあった。2歳にしてこの美形。綺麗な女形になってくださいまし。
夜の部は初お目見えは無しだったけど、大満足でした。
強い見方のイヤホンガイドを借りる。
「元禄忠臣蔵」は、仇討ちがあるのかどうかを探る綱豊と、赤穂浪士の助右衛門のやりとりが見どころ。
笑いを混ぜながら徐々に緊迫感が増していき最後には泣かされた。
忠臣蔵はTVでお馴染みだけれど、この場面は初めて知った。
よく出来た脚本だわぁ・・・ドラマでもやれば良いのに。討ち入りばっかじゃなくてさ。
最後は綱豊が能衣装を着けて舞台に向かっていくところで終わるのだけれど、
仁左衛門の足の運びに鳥肌がサワ〜ッ!威厳と迫力。
アタシみたいなド素人にも伝わる芸って、やっぱり本物の凄さなんだろうなぁ。
三幕目の「船弁慶」はお能の様式を取り入れたお芝居。
イヤホンガイドでわかりやすく説明してくれる。
じゃなきゃ、簡略化された様式が何を表現しているのかサッパリわからなーい!
染五郎が、静と動の正反対の舞いを二役で見せた。
前半は、義経との別れの場面を湿っぽくしてはいけないと、静御前が華やかな曲で悲しい心の内を隠して踊る。
これがどんなに難しいかは素人でもわかる。
後半は、平家の怨霊が荒れ狂う様を、華やかな衣装に黒い獅子の頭と隈取で迫力満点に舞う。
連獅子の様に毛振りは無かったけれど、セットにぶつかるんじゃないかと思うぐらいグルグル回っていた・笑
外国人のお客さんが多かったから、この「ザ・グレート歌舞伎」はウケただろうな。
どちらも良かったけれど、染五郎さんは後半の方が似合っていたかなぁ。
弁慶役の幸四郎の前で踊るから、小さい頃からパパに仕込まれたんだろうなぁとか、
パパは安心して見ているのか、ハラハラしているのか・・・と想像しながら見るのも歌舞伎の見方なのかな。
歌舞伎は華やかで楽しい。
大相撲やオペラやバレエは未体験。オトナの階段昇りたいなぁ。
一、元禄忠臣蔵
御浜御殿綱豊卿
徳川綱豊卿 仁左衛門
富森助右衛門 染五郎
中臈お喜世 芝 雀
上臈浦尾 萬次郎
新井勘解由 歌 六
御祐筆江島 秀太郎
二、盲長屋梅加賀鳶
本郷木戸前勢揃いから
赤門捕物まで
竹垣道玄/天神町梅吉 幸四郎
女按摩お兼 秀太郎
魁勇次 歌 昇
昼ッ子尾之吉 愛之助
盤石石松 松 江
数珠玉房吉 男女蔵
御守殿門次 亀 鶴
妻恋音吉 種太郎
小間使お朝 宗之助
女房おせつ 鐵之助
家主喜兵衛 錦 吾
天狗杉松 市 蔵
虎屋竹五郎 高麗蔵
伊勢屋与兵衛 家 橘
御神輿弥太郎 友右衛門
雷五郎次 芦 燕
春木町巳之助 歌 六
日蔭町松蔵 吉右衛門
三、新歌舞伎十八番の内 船弁慶
静御前/平知盛の霊 染五郎
源義経 芝 雀
舟人岩作 松 江
舟人浪蔵 男女蔵
舟人梶六 亀 鶴
舟長三保太夫 東 蔵
武蔵坊弁慶 幸四郎