無憂華夫人 (文春文庫)

無憂華夫人 (文春文庫)

昼ドラ感満点です。
時代は変われど、維新前に敵味方になった双方の“家”の恨みが色濃く、
結ばれなかった二人が純愛を貫く話。
実在のモデルがいるというから驚きです。
一葉の口紅 曙のリボン

一葉の口紅 曙のリボン

この方のエッセイは沢山読みましたが、小説は初めてかな?
群さんの感覚が一葉本人に重なる気がした。
上手く泳いで生きられない不器用さは嫌いじゃないです。
でも、良い意味で“しなやか”に生きたい。
その辺の加減が難しいです。
東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~

東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~

売れまくりだった作品ですが、まだ読んでいませんでした。
ザコンが堂々と市民権を得た、などと言われましたが、
確かにそんな感じも受けました。
先にドラマを見たせいかわからないけれど、
涙腺は全然緩みませんでした。
それより、ドラマでは強くは描かれてなかった、
リリーさんの「東京」に対する想いとか、
世に認められていく過程とか、
患者とその家族の事とか、考えさせられる事が多かったです。
イースト・リバーの蟹 (新潮文庫)

イースト・リバーの蟹 (新潮文庫)

先日の田村正和さんが演じたドラマ、良かったです。
そんな愛妻家の城山さんの作品を読んでいなかったのでチョイス。
海外を舞台にしたビジネスマンが主役の短編集でした。
男の世界の切なさを感じます。
解説が理解を助けてくれました。
司馬遼太郎は「有名の人間」を描くことに疑問を持たなかったし、
それを倦むこともなかったが、
城山は「皇国少年」として、殺される兵の経験ゆえに、
人を殺すことにためらいをもたなかったやに見える織田信長を好きになれない…”
という内容です。
私の周りにいたビジネスマンのオジサマ方には戦国武将や幕末が好きな人が多く、
へぇ〜とびっくりした事を覚えています。
なんでだろ?有名な武将なんて人殺しだし男色だって多いし(笑)…と思った。
だから「サ○ライJAPAN」なんて聞くとガックリ来ちゃう。
英雄色を好むみたいな事をニヤケ顔で言うクソッタレオヤジより
愛妻家の城山さんがいいなぁ〜と思った次第です。