読了!

バッテリー (6) (角川文庫)

バッテリー (6) (角川文庫)

3巻〜6巻まで買い込み、夢中で読みました。
どのぐらいハマッタかと言うと、 
同じく感銘を受けた友と、お酒を飲みながら語り合ったほどハマッタ・笑

文庫本の多くは読み終わるとブックオフ行きにしてしまうのだけど、
これはまた読み返そうと思います。
 
1行も飛ばさずに丁寧に文章を読んだ作品でした。
というのも、自然の描写が邪魔に感じなかったから。
純文学と言われる物を読む時に時々感じるのだけれど、
作者が自分の表現力に酔っている様な描写は
たまに邪魔くさい・・・
でも『バッテリー』では草木や花の香り、風や日差しを
巧君と一緒に感じていた。
豪君達と一緒に木登りしてイチゴを食べていた。
 
これだけ悩んで追い詰められて、横手との対決はどうなるんだろう?
と、ドキドキし通しでクライマックスの試合のシーンまで引っ張られる。
 
最後は作者のあさのあつこさんから、
まぎれもない「私」宛ての手紙にやられました。
 
この作品を書くにあたって、どれだけ入れ込んで身を削った事だろう?
先に読んだモーパッサンの言葉で
「小説家が羨ましい?むしろ哀れんでほしい。」
と言った事が解説にあったのを思い出した。
 
“夢中で伸ばした指の先に触れるものは何?”というTAKUROの詞に
いつも感動するのだけれど、
人生もがいてナンボなんだろうなぁ・・・