ラスト・イニング (角川文庫)

ラスト・イニング (角川文庫)

「バッテリー」シリーズの〆です。
キターッ!ワクワク。。。
具材を堪能して出汁がたっぷり出た最後のお楽しみです。
雑炊?うどん?
ひぇ〜そう来たか!と思いました。
シリーズの中でも気になっていた、ちょっと危うい存在の瑞垣クンがメインです。
頭が良すぎる故に人の心を読んだりコントロールしたりしてしまう、やっかいなヤツ。
そうか…あさのさんもこの子が心配だったのかもしれないな。
瑞垣クンの内側へと入り込んで、とても丁寧に描かれる、少年たちのその後を、
またもやグングンと読ませる作品でした。
爽快な読後感です。

着物あとさき (新潮文庫)

着物あとさき (新潮文庫)

幸田文ファンとしては、この親子の作品は読破したいところです。
露伴さんには行ってない…だって難しそうで。いつかは読むかな?
壇ふみさんの解説がとても良かったです。
着物には3つの思い出がついて回る。
“1つ目は、その着物を手に入れた時。2つ目は着た時。
そして3つ目は譲った時。”
問屋さんから聞いた言葉だそうだ。
そんなに素晴らしく良い物は着れるはずは無いのだけれど、
私も、何処の地方の物なのか?その流れと、染めたり織ったり縫ったりしている職人の温かみを感じながら纏う。
譲ってくださる方も、沢山の思い出がある大事な物を、
「タンスの肥やしではなくて、着てほしいから」と言われる。
色々な逸話が満載のタメになる本でした。