[本]

4TEEN (新潮文庫)

4TEEN (新潮文庫)

直木賞受賞作品の書棚から借りてみた。
14歳の男の子4人組のエピソードを綴った作品で、
学校と放課後という、自転車で走り回る懐かしさが何ともいえない。
中学高校までは、行動範囲が“地元”で、電車に乗ると別世界だ。
男兄弟がいなくて女子校育ちの私は、
ガールズトークにまみれていたので、男の子の会話が新鮮だ。
その辺りが、同じく少年を描く「バッテーリー」は女性の作品なので違いが出る。
きっとこの4人組の方が実際の少年達に近いのだろうと思う。
この年頃ならではの正義感が清々しい。
贅肉がなくて真っ直ぐな判断は、大人になるとビビッてしまって出来なくなるのかな。
同じガラスのハートだとしても、大人になるとガラスを破られない様に、
色んな防御手段を備えてしまう。
知恵とも狡さとも言えるのかな。
ある時、
「ボクはガラスのハートなんです。」と言った学生がいて、
「強化ガラスですけど」と言って笑わせてくれた。
彼は18だから、それなりに強化されてる最中なのかな・笑