おそめ―伝説の銀座マダム (新潮文庫)

おそめ―伝説の銀座マダム (新潮文庫)

サブタイトルが「伝説の銀座のマダム」
彼女を取材する形で書かれたもの。
グングン読めます。
銀座一と言われたバーのマダムの一代記なのだが、
波乱万丈とはこういう人生を言うのだろう。
多数の有名人との交遊も面白い。
晩年に結婚した永年の内縁の夫も超有名人。
で、その夫の娘も孫も今も芸能界で活躍中の人。
文壇や政治家の名前がバンバン出て来るのだけど、
その人達がみんな、おそめさんのファン。
骨の髄まで水商売の人だ。
けれども、これ見よがしタイプ、いかにもやり手タイプではないところが、
同業者の女達の嫉妬の的になる。
確かに、ギラつかずにあっさりと、ファンと自称するお客さんに守られて、
銀座一の座を得る女って・・・人一倍ギラついている人が多い業界じゃ〜目障りな存在だ。
この方、ご存命。ドラマ化は当たり障りが多すぎて無理だろう。
文章がイマイチ好みでは無いのだけれど、充分楽しめた。