観劇

『応挙の幽霊』という舞台を見に行った。
第1部は歌舞伎のメイクと着付けを解説つきで見せてくれた。
早い!
歌舞伎では短時間で次の幕でのメイクへとチェンジしなければいけない。
その秘密を見せてくれた。
何と、髪結いに使う鬢付け油を下地に塗るそうだ。
そうすると、上にのせたメイクをツルッと落とす事が出来るとのこと。
毛穴やキメを塗りつぶした上に水おしろいを塗っているから落としやすいそうだ。
水おしろいを使うのは日本の舞台だけ。
水おしろいを思い切り良く顔や首に刷毛でぬりたくり、
あっという間にパフで押さえてなじませる。
睫毛についたおしろいは、ぺろっと舐めた指で落とす。
隈取も筆でスッ書き後は指でぼかしていく。
あっという間だった。
着付けも役者と着付け師の息がピッタリ。
意外だったが、着付け師は女性だった。
帯は腕の力だけではなく、全身を上手く使って締めるんですよ・・・と。
なるほどね。アタシなんか、振袖5人着せたら腕が震えて来る。
身体の使い方がいけないんだね。
第2部は踊り。「操り三番そう」(;-_-;)ソウの字が変換できません。
人形使いがマリオネットの様に人形を躍らせている設定の舞踊。
途中で糸が絡まったり切れたり。
踊りを見て笑ったのは初めて。人形役が見事だし楽しい。
マリオネットの動きだから、ちょっとブレイクダンスっぽい。
第3部がお芝居で「応挙の幽霊」
古道具屋の主人がたった二分で手に入れた幽霊の掛け軸を
丸山応挙作と偽って、50両で売りつける。
その夜、そのオヤジが軸を見ながらシテヤッタリと祝杯をあげていると、
軸から幽霊が出てくる。
本物の応挙作だったのだ。
幽霊と呑み始めるのだが、この幽霊が酒乱で、踊るは絡むはでタチが悪いという話。
幽霊役が坂口良子さん。
お馴染みの幽霊の手のポーズのままユニークに踊る。
演技が悪い気味が悪いと丸められ・・・と恨み言を言いつつ踊るのだ。
大爆笑だった。
カーテンコールでは
あまりに皆さんが笑ってくださるので、今日はいつもより張り切ってしまいました!
と言ってました。
下町の劇場だったし、教育委員会後援という事で学生も多く、
客席の反応がストレートだったのだと思う。
とても楽しい舞台でした!